効率的に結果を出すための“黄金ルール”
「筋トレは長くやった方が効果がある」と思っていませんか?
実は、それは誤解です。
実際、プロのトレーナーやフィットネス愛好者の間では、**「筋トレは1回1時間以内に収める」**ことが基本とされています。
この記事では、なぜ筋トレ時間を1時間以内にするのが良いのか、その理由と科学的根拠、そして理想的なトレーニング構成について解説します。
なぜ“1時間以内”が理想と言われるのか?
筋トレをしていると、つい「もう少しやった方が良いのでは?」と感じてしまうもの。
しかし、長時間のトレーニングは効果を下げる原因になることがあります。
その理由は、大きく分けて以下の4つです。
1. 成長ホルモンの分泌ピークが1時間以内
筋トレによって筋肉が発達するのは、成長ホルモンやテストステロンの分泌が関係しています。
これらのホルモンは、トレーニング開始から約30〜45分でピークを迎えます。
しかし、1時間を超えると分泌量が徐々に減少し、逆に**コルチゾール(ストレスホルモン)**が増加します。
コルチゾールは、
-
筋肉の分解を促進する
-
脂肪の蓄積を助ける
といった“逆効果”をもたらす物質です。
つまり、長時間トレーニングを行うと、せっかく鍛えた筋肉が分解されるリスクが高まるのです。
2. 集中力が持続するのは1時間が限界
人間の集中力は平均して50〜60分しか持たないとされています。
トレーニングでも同じで、
-
最初の30分:集中力が高く、フォームや負荷に意識が向く
-
60分を超える:疲労によりフォームが乱れ、ケガのリスクが上がる
そのため、1時間を超えると「量」よりも「質」が下がってしまう傾向があります。
効率よく筋肉を刺激するには、短時間で集中する方が結果的にパフォーマンスが高くなります。
3. エネルギー(グリコーゲン)が枯渇する
筋トレの主なエネルギー源は、筋肉や肝臓に蓄えられているグリコーゲンです。
このグリコーゲンは、約60〜90分で使い切ってしまいます。
枯渇すると筋肉が分解されやすくなり、疲労も増加します。
したがって、エネルギーを効率的に使い切る“1時間前後”が最適なトレーニング時間といえます。
4. 継続しやすい
1時間以内の筋トレは、時間的にも心理的にも続けやすいのが特徴です。
忙しい社会人にとって、毎回2時間もトレーニングに使うのは現実的ではありません。
「無理なく続けられる」範囲で習慣化することこそ、筋トレ成功の鍵です。
短時間でも集中して取り組むことで、継続=成果につながります。
どのくらいの時間配分が理想?
理想的な筋トレ時間配分は以下の通りです。
| 内容 | 所要時間 | ポイント |
|---|---|---|
| ウォームアップ | 約10分 | 関節と筋肉を温めてケガ防止 |
| メイントレーニング | 約40分 | 大筋群を中心に集中的に鍛える |
| クールダウン・ストレッチ | 約10分 | 疲労回復・可動域改善 |
合計で約60分以内に収まる構成が理想です。
この配分であれば、効率的に筋肉を刺激しつつ、ホルモンバランスや集中力のピークを最大限に活かせます。
長時間トレーニングが逆効果になる理由
コルチゾールの影響
先述の通り、トレーニングが長時間になるとコルチゾールの分泌が増加します。
このホルモンは筋肉を分解し、脂肪の蓄積を助長します。
つまり、
「長くやればやるほど痩せる」は誤解。
実際は“筋肉が落ち、代謝が下がる”ことも。
疲労とフォーム崩れ
トレーニング時間が長くなるほど、フォームの乱れが生じやすくなります。
フォームが崩れると、狙った筋肉に効かなくなるだけでなく、ケガの原因にもなります。
長くやるよりも、正確なフォームで短時間に追い込む方が圧倒的に効果的です。
1時間以内で成果を出すトレーニングのコツ
1. 休憩時間を短くする
セット間の休憩を30〜60秒にすることで、トレーニング密度を上げられます。
特にダイエット目的の人は、心拍数を下げすぎないことが重要です。
筋肥大を狙う場合は、1〜2分程度の休憩を取り、フォームを整えるのも有効です。
2. 複数の筋肉を同時に鍛える「コンパウンド種目」を中心に
時間が限られている中で効率を上げるには、**多関節運動(コンパウンド種目)**が最適です。
例:
-
スクワット(下半身全体)
-
ベンチプレス(胸・肩・腕)
-
デッドリフト(背中・脚・体幹)
これらの種目は、一度に複数の筋肉を刺激できるため、短時間でも高い効果を発揮します。
3. 記録をつけて“ダラダラ防止”
トレーニングログを取ることで、時間管理がしやすくなります。
-
種目
-
重量
-
回数
-
セット数
-
所要時間
をメモしておくと、「前回より短く効率よく終える」意識が高まります。
スマホアプリやメモ帳でもOKです。
4. トレーニング前の準備を整える
ジムに着いてからダラダラ準備していると、トレーニング時間が伸びがちです。
ウェア・シューズ・水分・音楽プレイリストなどを事前に用意しておき、
ジムに着いたらすぐスタートできる状態にしておくのが理想です。
1時間で完結するおすすめメニュー
初心者向け(全身サーキット)
-
スクワット:10回 × 3セット
-
プッシュアップ:10回 × 3セット
-
ダンベルローイング:10回 × 3セット
-
プランク:30秒 × 3セット
※休憩は各種目30秒以内。合計40〜50分で完結。
中級者向け(分割トレーニング)
上半身デー(例)
-
ベンチプレス:8回 × 3セット
-
ショルダープレス:8回 × 3セット
-
ラットプルダウン:10回 × 3セット
-
アームカール:10回 × 2セット
下半身デー(例)
-
スクワット:10回 × 3セット
-
デッドリフト:8回 × 3セット
-
レッグプレス:12回 × 2セット
-
カーフレイズ:20回 × 2セット
それぞれウォームアップ・ストレッチを含めても1時間以内で十分行えます。
トレーニング後の栄養補給も忘れずに
筋トレの効果を最大化するには、トレーニング後30分以内の栄養補給が重要です。
おすすめは:
-
プロテインシェイク(タンパク質20〜30g)
-
バナナやおにぎり(糖質補給)
この「ゴールデンタイム」に栄養を補給することで、筋肉合成を促進し、疲労回復を早めることができます。
まとめ:筋トレは“量より質”で結果が出る
長時間やることが偉いわけではありません。
むしろ、1時間以内で集中して終えることが、最も効率的で効果的です。
-
ホルモンバランス
-
集中力
-
エネルギー効率
-
継続性
すべての面で「1時間以内」が理想的なライン。
ダラダラと続けるより、短時間で全力を出す。
それが、結果を出す人のトレーニング習慣です。
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